インタビュー

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【小池真由美さん (1)】英語と発音に出会ったきっかけ

アマゾンで最高4位を獲得した『21日間でネイティブの発音になる 英語発音トレーニングキャンプ』。

今回は本書の著者で、有限会社エスパリエの小池真由美さんに、英語が上達するコツなどについてインタビューさせていただきました。

【インタビュー 全3回】 (聞き手:編集部 斉藤)


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◎英語と発音に出会ったきっかけ

――まずはじめに、本を書こうと思ったきっかけについてお聞かせください。

英語を勉強しようと思った方は、必ず本屋さんに通うと思います。そして、本屋さんに通って棚を見て、何かしゃべれるようになれる本はないかなぁと思うんです。どうせならやっぱりCD付がいいだろうなって。でも、ネイティブの音声を聞いてはみるけど、一体自分の発音と比べてみてどう違うのか、分解して考える人はほとんどいないと思います。そこで、分解して考えられて、かつ毎日少しずつ勉強出来るようなものがあればいいのではないか思ったことです。この分解するということを、簡単に説明しているものは少ないんじゃないか思ったので。

――元々はウェブサイトで具体的に告知やトレーニングをやられてきた経験が活きているということでしょうか?

そうですね。本を書けば自分自身の教科書にもなるし、例えばこの本を小中学校の先生なんかが読んでくれれば、それが各方面に伝わっていって非常に波及効果というか、英語がうまくなる率っていうのが高くなるんじゃないかと思ったんです。

――なぜ、英語の中でも特に発音をやろうと思ったのですか?

自分自身が、短大時代にそういうトレーニングを受けたんですよ。そうしたら、その瞬間といっても過言ではないほど、ネイティブに通じ始めたんです。発音トレーニングを受けたことで、まずネイティブの前で話すことに抵抗感が薄くなりました。そして、話し始めたら通じやすくなった。この2点がきっかけで発音トレーニングを自分もやろうと。この体験をみんなができたらすごいじゃないって、20年くらい前から思ってたんです。

――これから英語を勉強する方にも、ぜひ小池さんと同じ体験をしてほしいということですね(笑)

ハイ(笑)英語っていうのは、単語と発音をセットにすると、もうそれだけで通じるんです。単語の選択さえ間違っていなければ英語は通じるんですが、大抵の人は単語の選択は間違っていません。しかし、一つのものを…例えばここに置いてある砂糖。sugarがsugarだということはほとんどの人がわかります。でも、そのsugarの発音がsugarじゃなかったら通じないんです。coffeeはコーヒーじゃないですよ、coffeeなんですよということです。

――飛行機なんかで、水が欲しいときにウォーターって言っても通じないって言う話は良くありますよね

そうそう。ちょっと想像すればわかるだろうって私は思ってしまうんですけど(苦笑)ただこうした、一単語通じなかっただけでまったく通じないという、英語に対する不信感をなくしたいと思ったのです。
――では、少し話しをさかのぼります。英語に興味を持ったきっかけというのは?

これはちょっと聞かれると恥ずかしいんですけど(笑)

私も、中学生時代までの英語の成績は、3かよくても4取れるくらいのレベルだったんです。ところが、高校1年生のときにすごいかっこいい先生が赴任してきたんです。その先生は英語の担当だったので、授業で目立たなきゃっていう気持ちになったんです。それで、テストでは100点近い点数を取り続けるようになって・・・これが、英語に興味を持って成績が良くなったきっかけです。それから、私ってこんなに英語できるんだったら英語科いってもいいかな、という感じで短大の英語科のパンフレットをめくり始めたんです。短大に入ってから出会った恩師は法廷通訳でも著名な方でして、先生みたいになるにはどうしたらいいんですか?っていう気持ちになったことから、さらに英語を極めるって道に進むことになりました。今思うと、やっぱり出会いがすべてだなぁと。高校・短大の先生がすべてきっかけをつくってくれたんですね。

――成功者の方っていうのは、みなさん出会いが大事だっておっしゃいますね。小池さんも、そのカッコイイ先生がきっかけだったんですね。

そうですね(笑)

私がいつも生徒さんに伝えているのは、“欲望”を持つことが大事なんですよということです。“欲望”っていう言葉が強いようでしたら、“希望”と言い換えてもいいんですけど、欲望とか希望っていうものがないと、燃えるような努力はできないと思うんですよね。最近ではモチベーションって言葉で語られますけど、欲望といったほうがいいんじゃないかと、私は身をもって思います。

――モチベーションって、日本語にするのは難しいですよね。対応する言葉が少ないっていうか。

そうですね。“動機”と訳されているでしょうか。でも、何だかそれだとよくわからないものっていう気がしませんか。「あれしたい」「これしたい」っていう言葉の方が、なんていうか生きる源みたいな感じがするじゃないですか。最初は先生に気に入られたいと思ってはじめた英語ですが、いまでは当然それとはまったく無関係に自分のキャリアになっているんです。きっかけはともかく、何か頑張ってみたらいいんじゃないかという気持ちが、トレーニングキャンプっていうタイトルにも反映されているんじゃないでしょうか。

――小池先生に初めてお会いして感じたのは、発音を職業にされているのは面白いと思ったのです。英語の教室はたくさんあっても、発音に特化しているっていうのはあまりないんじゃないですか?

そう、ないですよね。先ほどもお話ししましたが、私自身が突然英語が通じるようになったという体験をしていることと、単語を正しく覚えたら発音も正しく覚えましょうよということを伝えたくてはじめたんです。さっきの欲望に絡んだことですが、例えば誰もが映画が好きとは限らないのに、大抵の英会話学校では「あの映画観た?」「この映画観た?」という話しからはじまる。これって、別にその人の人生に直結しませんよね?ところが、英語で伝えたいことを正確に伝える技術を身につけることは、自分の人生で何をしたいのかっていうというところと直結するのではないかと。そして、そのために必要なのは発音なんじゃないかと思ってはじめたんです。

――学校なんかでは、まず単語から教えちゃいますよね。

世間では中学英語が必要だなんてよく言いますけど、私の体験ではそれ以下くらいでもかなり通じる部分は大きいと思います。英語や単語のレベルは関係なくて、基礎的な発音がわかれば大抵は通じますから。そして、どんなに難しい単語でも発音という部分ではレベルはありませんから、これが発音の魅力であり私が発音に特化した理由です。

【1/2】(2008.11.19)

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※次回『英語上達への道』へ続きます。お楽しみに!
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■21日間でネイティブの発音になる 英語発音トレーニングキャンプ

小池 真由美

定価 1,650円(税込)

発音さえできれば、たとえ単語だけしか話せなくても、ネイティブとコミュニケーションをとることができます。

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■【著者サイト】英語発音特訓塾

小池 真由美(こいけ・まゆみ)

兵庫県出身。短期大学時代に法廷通訳者だった教授に憧れ、OLとしてメーカー勤務のかたわら通訳者養成学校に通い、英検1級、通検2級を取得。24歳にて通訳者となり、イベント通訳者・建設会社現場通訳者として勤務。また29歳より、東京大学、国立情報学研究所研究員、特許庁調査員(国際・新技術担当)として勤務。

現在は有限会社エスパリエ 代表取締役社長として英語発音特訓塾を主催。発音に特化したレッスンと教材販売、目的別英語勉強法の個別指導を行っている。

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